
私の着物買取体験談
ある日押入れの中の祖母と母の形見の着物の整理をしたところ、寸法やデザインが合わず、着れない着物が数点ありました。
思い出の品ではありましたが、着ないまま置いておくわけにもいかず、気に入っていただける方がいたらと思い、着物好きの友人に相談しました。しかしその友人の背丈も私と同じくらいでしたので、譲ることはできませんでした。その時に友人が着物のリサイクルのお店があると連れて行ってくれたのです。
そのお店は元呉服屋の店主さんが引退後に開業されたとか。その経験値から着物の目利きはしっかりとしていました。
最初に自分で値段設定をして、委託販売もできると説明を受けました。一定期間預かり売れなかった場合は引き取るか、更に割引の価格で再度値段設定をする事も可能で、最終期限までに売れなかった場合は引き取るかハギレとして低額で販売することもできるそうです。着物の知識もあまりなく価格も良く分からなった私は、店主査定をして頂き言い値で買い取りをお願いしました。
呉服屋店主と長い付き合いのお客様も多いらしく、客層も様々なので小柄な方向けの寸法の着物も喜ばれると聞き安心しました。着物の扱いも丁寧で小物類も充実していました。その後店主さんは私の丈を採寸して下さり、この寸法ならこの辺りの着物が着れますよと商品の案内をして下さいました。レトロな柄からモダンな柄、斬新なデザインの物など、様々な時代と人の思い出の詰まった着物を見ていると、懐かしいような嬉しいような不思議な気持ちになりました。案内してくれた友人は店主さんに手持ちの着物を持参して、これに合う帯が売っているか相談していました。そういったことにも目利きの店主さんは対応して下さり、ただ着物をリサイクルするだけではなく、着物愛好家のお客様の集う店に自分の身内の形見の品が並べられたので、きっと良いご縁でどなたかに着て頂けるのではないだろうかと思い、安心して手放すことができました。
初めての買い取りでしたが、専門家の方が査定をして下さったので適正価格の取り引きができたと思いますし、扱いや対応についても大変満足のいくものでした。今度はリサイクル着物を買いに行ってみようかと思いました。